根管治療とは?
出来る限りご自分の歯を残すための治療です
根管治療とは、歯根内を通る根管から虫歯菌に汚染された神経などの組織をきれいに取り除いて、洗浄・消毒した後に根管充填材を詰めて細菌の感染を防ぐ方法です。
虫歯が歯の神経(歯髄)にまで進行してしまった場合、従来であれば抜歯を検討する必要がありましたが、「根管治療」を行うことで出来る限りご自分の歯を残し、咬み合わせやまわりの歯への影響を食い止めることが可能となります。
基本的には「神経を抜かない」という選択肢をご提案します
根管治療は天然歯を守るうえで大切な治療ですが、神経を抜くことで歯の寿命を短くしてしまう恐れもあります。歯の神経が虫歯菌に侵されてしまうと「歯髄炎」などを起こして激しい痛みに襲われることがあるため、必要なケースでは神経を抜くこともやむを得ないと思いますが、神経が残せる可能性が少しでもあるのなら、大切な歯のために「出来る限り神経を抜かない」という選択肢をご提案するようにしています。
患者様にご提案する時には、神経を抜くことのメリット・デメリット、そして残すことのメリット・デメリットについて詳しくご説明しますので、一緒に最善の方法を検討させて頂ければと思います。
当院の根管治療の特徴
少ない治療回数で治療を完了させます
根管治療は完了までに長い場合で半年程度かかることもありますが、当院では通常、4回程度の治療回数で完了させています。1回1回の治療に少しお時間を頂くことになるかもしれませんが、短時間の治療を何回も行うよりも、4回程度できっちり完了させた方が患者様にとっても負担が少ないと考えています。
生体親和性に優れたMTA根管充填材を使用
当院では根管内を充填する時、通常の根管充填材よりも生体親和性に優れた「MTA根管充填材」を使用しています。これを使うことで治療後の痛みが抑えられたり、良好な予後が得られたりするなど、治療の成功率の向上に繋がります。
再根管治療になるケースが少ない
根管治療を行ったにもかかわらず、細菌に再感染してしまった場合などには再び根管治療を行うことがあります(再根管治療)。しかし当院では、咬む力が過度に加わって根管が破折したなどの場合を除き、再根管治療が必要となるケースはほとんどありません。
当院のモットーは「やり直しの少ない治療の提供」ですが、これは根管治療においても同じです。1つ1つの処置を丁寧・正確に行うことで、やり直しの少ない治療をご提供します。
根管治療の流れ
1.汚染物質の除去
根管内から虫歯菌に汚染された神経や血管などの組織を、専用の器具を使ってきれいに除去します。
2.根管の長さを測定
専用の器具を使って根管の長さを測定します。
3.洗浄・消毒
根管内をきれいに洗浄・消毒します。
4.根管充填材の充填
根管内に根管充填剤を隙間なく詰めて、細菌の感染を防ぎます。
5.土台の構築
治療した歯に被せ物(クラウン)を入れるために、土台(コア)を構築します。